2026/07/22

6年越しの悲願を達成、ルーキーレーシングがSF初優勝できた理由


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7月17日のトヨタイムズスポーツは、スーパーフォーミュラ(SF)第5戦でチーム初優勝を飾ったルーキーレーシング(ROOKIE Racing)を特集した。


チーム設立から7年、本格参戦して6年目での悲願の勝利。福住仁嶺選手、大嶋和也ガーディアン、石浦宏明監督の3人が出演し、これまでの軌跡やチームの絆について語った。


福住選手への“ご褒美”は、F1マシンに乗るチャンスを知らせるアノ人からの生電話だった?

福住仁嶺、大嶋和也、石浦宏明が本音でレースを回顧


モータースポーツの経験がないメンバーがほとんどで、工具もライバルチームから借りる状態からスタートしたチームが、日本最速のレースで初めて優勝した。5月24日に鈴鹿で行われたSF第5戦。ポールポジションでスタートした福住選手の14号車は、終盤の激闘を経てトップでチェッカーを受けた。

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スタジオには、今年に移籍してきた福住選手のほか、チームが創設された2020年から昨年までドライバーを務めた大嶋ガーディアン(その役割は後述)、2023年に就任した石浦監督が出演。まずは鈴鹿のハイライトをまとめたVTRをあらためて見てもらった。


スタートの場面で「ちょっと微妙だったかもしれない」、ピットでのタイヤ交換に「ガチガチだった」と、レースを振り返りながら3人は笑顔で本音をぶっちゃけ。何かが一つ狂えば勝利を逃しかねない、ギリギリの闘いだったことがわかる。ワイプの表情にも注目だ。

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石浦監督は「自分たちが勝ったのもありますけど、近年の中でも圧倒的に面白いレース」、福住選手は「やっと勝てたっていうのがうれしくて。みんなのために頑張って良かったと思いました」と語る。


終盤のオーバーテイクシステム(OTS)を使った攻防が見どころの、鈴鹿のハイライトは3:32から。

「ガーディアン」の仕事って何?


鈴鹿での第5戦を細かく解説していくと、レース中の無線での会話を聞けるSFgo(SF公式アプリ)でも知ることができない、ピットでの判断や戦略が見えてきた。


たとえば、ピットに入るタイミングは事前にある程度決めていたが、石浦監督は「(タイヤ交換後の)相手がいいタイムで走っちゃうんで、入れたくなっちゃうのを大嶋が横で止めてくれるのが延々続いていました」と明かす。ピットインの指示が1分遅れると作戦変更を余儀なくされる中で、監督は決断に迫られるという。


大嶋ガーディアンは「去年まで走っていたので、こうなるというのは予想つくし。仁嶺のタイムも、タイヤが垂れているとはいえ、そんなに落ちてないし、まだかなって」と振り返る。


石浦監督は「あの場に座って決めなきゃいけない時に、相談する人がいるかいないかは違うんですよね。不安になって追い込まれていく中で、何も隠すこともなく相談できる人がいるのは大きいです」と、ガーディアンの存在の大きさを語る。

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今年から創設されたガーディアンの役目は、本人によると、問題を事前に防いだり、チームを守ったりすること。「いろんな人がやりやすく動けるように自由に動いてます」と説明する。長年の盟友である石浦監督にとっては、まさに守護者のような役割だ。


大嶋ガーディアンは、次戦に臨む福住選手に対しても「1回勝ったから次も勝たなきゃって硬くなってもしょうがないので、今まで通りやってもらえたら」と頼もしいアドバイスを送っていた。

「家族的でプロフェッショナルなチーム」


元チーフメカニックの錦織健代表も、「石浦監督が悩んだ時に大嶋がアドバイスをするとか、すごいいい関係」と、監督とガーディアンの二人三脚がチームを初優勝に導いた要因だと話す。


若手時代からライバルとして、チームメイトとして絆を深め合った2人。監督とドライバーの関係だった当時は「大嶋もリラックスしてスーパーフォーミュラに臨めたと思います」と錦織代表は語った。


錦織代表にとって、もう一つの優勝の要因が、オーナーであるモリゾウの存在。「モリゾウさんはいつも『焦るな』とか『今年は準備の年だ』とか目標を掲げて、チームとしても同じ方向を向いて進めてこられた。しっかり地盤を固めて6シーズン目に優勝できたのは、モリゾウさんの家族的な愛があってチームを見てくれた中で、みんなも自信を持って進めた」と言う。

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ルーキーレーシングのことを、モリゾウは「家族的でプロフェッショナルなチーム」と表現してきた。「家族的」という要素については、スタジオの3人も共感。お互いの役割に縛られずに支え合うコミュニケーションが、チームの成長を導いてきたことを再確認した。


錦織チーム代表のインタビューは15:53から。

受け継がれるチームの情熱


ルーキーレーシングのこれまでの戦績は、2023年にSUGOで4位を獲得。翌年はノーポイントだったが、大嶋選手のラストイヤーとなった2025年には7回入賞し、過去最高の19ポイントで年間8位に入った。

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「やっと勝てたなという安堵の気持ちと、大嶋さんの時に勝ちたかったという後悔の気持ちが入り混じった感じ」と初優勝の感慨を語るのは、木谷彬彦チーフエンジニア。インタビュー(24:21 から)では、大嶋ガーディアンへの信頼と想いが熱く語られている。

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大嶋ガーディアンは、当時見習いの立場だった木谷エンジニアのクルマへのこだわりを気に入って推薦。それに応えて木谷エンジニアはセッティングを粘り強く試行錯誤し、大嶋ガーディアンの家の近くまで通って提案を重ねたという。


SFでのドライバーとして最後の年、大嶋ガーディアンは翌年のシートを譲る相手を決めていた。ホンダからトヨタに移籍して、スーパーGTでコンビを組んでいた福住選手。「僕らのクルマはエアロがしっかり使えてパフォーマンスはある。低速コーナーでどうしてもリアがなかったりとか、ちょっと乗りにくいんです。僕はそういうのは嫌ですけど。仁嶺は乗れるんじゃないかなと思っていました」


そして2026年。福住選手は第2戦での3位表彰台に続き、チームに初優勝をもたらした。その鈴鹿でのレースで注目を集めた「レスダウンフォース」のセッティングの話題は35:23から。

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ハースF1のTPC参加を知らせるサプライズ


番組の最後には、福住選手への“ドッキリ”の秘蔵VTRも披露された。7月28・29日に富士で開催されるTGRハースF1チームのTPC(旧型車を使ったテスト)に、ドライバーとして福住選手が参加することが決まったのだが、それを知らせたのはモリゾウからのビデオ通話だった。

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実は以前にトークショーで、活躍の“ご褒美”としてF1のことを話していた福住選手。寝起きに突然のビデオ通話で動揺したのか、モリゾウからSF優勝を祝福されて「ところでご褒美、何が欲しいんだっけ?」と尋ねられても、あまりピンと来ない様子。「福住乗せていいよって快諾もらってる」と言われて全てを理解し、喜びをかみしめていた。


番組では、電話をかけるモリゾウの映像を公開(42:25から)。福住選手の素の反応も面白いが、最後はなぜかモリゾウの愛車自慢で終わっていた。

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かつてはホンダの育成ドライバーとしてF1を目指していた福住選手にとっては、意外な形で巡ってきた大きなチャンス。


石浦監督は「ホンダからトヨタに移籍してF1にたどり着いちゃうなんて、夢ありすぎますよね。今カートを頑張ってる子どもたちが『どうやったらF1まで行けるんだろう』とか、悩んでいる子もいる中で、すごいことだと思うんですよ。仁嶺が乗って、いつか次世代のドライバーの道につながる可能性も見えているわけじゃないですか。将来に夢を与える大きな一歩」と、その意義を語っていた。


ルーキーレーシングの石浦・大嶋コンビの絆。次のドライバーへと引き継がれる想い。チームを支えるさまざまな人の情熱。夢が破れても努力を続ければ道は拓けること。さまざまな人間模様や個性がぶつかりあうモータースポーツが、やっぱり面白い!

毎週金曜日11:50からYouTubeでお送りしているトヨタイムズスポーツ。次回(2026年7月24日)も引き続きスーパーフォーミュラと、女性ドライバー限定レースのKYOJO CUPを特集する。7月18・19日に富士で3連戦が行われたSFからは、トークに定評があるという阪口晴南選手が出演予定。同時開催となったKYOJOからは、開幕戦で優勝した富下李央菜選手をゲストに迎える。ぜひ、お見逃しなく!

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